回廊(コリドー)が新城の歴史を語る

新城市には様々な時代の回廊・コリドーがあります。

いにしえという意味で「古里道」ですね。

伊那街道・秋葉街道・別所街道・戦国の道などといった当時の歴史を語る街道や宿場、鳳来寺の信仰の参道、湯谷温泉や名号温泉の湯の道、不便を救った望月街道、廃線50年になる田口線廃線路、峠の道、川沿いの道、山の道。

田舎のバス、という曲の舞台になった富岡の道、森の石松が故郷を去った八名の道。

さまざまなこの回廊を、新城の小さな観光道巡りとして、今後少しずつ整備をしていこうと考えます。

 

●歴史観光・城址観光・鳳来寺再生プロジェクト

現在、野田城・長篠城・鳳来寺をメインに、和楽器などの音楽イベントや盆踊りの復活、古民家再生による修景まちづくりなどを数年前から実行しています。

新城市のかつての中心観光だった鳳来寺、野田城はカンヌ映画祭最高賞作品の「影武者」の舞台、長篠城は言わずと知れた戦国の名所です。

さらに多くの山城址が市域全域にあり、これらの歴史観光をもっと楽しくリアルなものにするための観光振興策を一緒に考えていきます。

●温森(ぬくもり)里ゾート

湯谷温泉から名号温泉までの周辺エリアを「温森(ぬくもり)リゾート」として、コンセプトを明確にしてゆく方向で考えていきます。

湯谷を、映像やオブジェ・音楽などアートで活性化させ、「湯谷”音”泉~お湯と音楽」「YUYA ARTFES」「湯谷温”線”~飯田線めぐり」など、これまでにはなかった湯谷周辺の魅力化をグランドデザインします。大きなイベントではなく、ロビーや広場などで楽しめる身近なスタイル。

お湯に浸かりながらバイオリンを聞いたり、お風呂の湯船に木で創った球体が浮かんでいたり。

「温泉+森林=温森(ぬくもり)」というテーマを持たせ、ひなびた温泉の要素に新しい視点と小さな非日常を付け加えれば、もっと賑やかなかつての湯谷がよみがえるはずです。

季節によってランタン・和傘・団扇扇子などの光のオブジェ、川と温泉の風景ばかりが目立ちますが、森の小道などを整備しつつ、目新しいロケーションでマンネリ化している湯谷エリアを活性化したいと考えます。

旧田口線跡は、近年できる設楽町清崎の道の駅に移設される田口線史料館と繋げて、本長篠~田口までの痕跡を巡るノスタルジック回廊です。

飯田線秘境駅観光とコラボレーションすることで、ひなびたローカル線と昭和の鉄道跡が小さな道しるべ観光になるでしょう。

ツゥクトゥクでゆく廃線跡、のんびりゆったり懐かしの観光になります。

各自治区と協働で、道観光「回廊観光」をつくる

点在するものをテーマを持たせて繋げることで、ひとつのストーリーが生まれます。

例えば、

「阿寺の七滝と百間滝。百と七で煩悩百八一つ前。最後の一滝あなたの歩いた汗の滝。これで百八、明日からまた頑張れます」という物語で、この2つを巡ることで新しいパワースポット伝説が誕生します。

こういった物語性を、地域や自治区で考えていただき、道を観光化して「回廊観光」の面白さにもってゆけば、地域の誇り。プライドや新たな発見が生まれ、必然的に盛り上がってゆくと考えます。

住民みんなでつくる観光がこうしてできあがってゆきます。新しい宝となるでしょう。

新城から産みだすコンテンツ「コミチスト」

道といってもいろいろですが、横丁・辻道・裏道・山道・参道・猫のいる道・お地蔵さんがほほ笑む道・川沿いの藪の道・・・・ほんとに多種多様です。小道・小路・小径。

新城町なかのレトロなこみち、作手の沢沿い高原のこみち、鳳来つげのの野花のこみち。競って毎年「こみちぐらんぷり」なんかもいいかもしれません。

ウェブサイトで発信すれば、全国のコミチストが自慢のお気に入りこみちを送ってくることでしょう。

このような取り組みもまだ全国に見られないので、新城発観光ブランドとして大いに価値は存在しそうです。

ゴールはあのカフェ、とかだったらお店の宣伝効果もあります。

点在させずに繋げてあげることで、人も繋がってゆくのです。